詳しい内容は2000年に発行された日本生態学会誌55巻の55-81ページに掲載されています.
1999年9月17日更新(一本梯子を使った木登りを追加)


生態学調査のための木登り入門


このページをみて木登りを行う場合も安全性を良く考えて,自己責任で行ってください.


  1. 素のぼり     (1998年7月29日掲載,8月19日更新)
            関 剛 (森林総研東北支所)


  2. 林業技術とクライミング技術をミックスした大迫式木登り     (2005年4月6日掲載)
            大迫恵 (鹿児島県川薩農林事務所)


  3. 一本梯子     (1999年9月17日掲載)
            隅田明洋 (北海道大学低温研究所)


  4. ザイル&ユマール    (1998年8月17日掲載)  英語・画像 827KB
            湯本貴和 (京都大学生態学研究センター)


  5. ザイル&ユマール −アセンダーとしてPetzl PompeやCMI Ascendersを使った北米のやりかた−     (1998年11月9日リンク)
            石井弘明 (神戸大学自然科学研究科)


  6. ジャングルジム・システム     (1998年8月4日掲載,8月14日更新)
            福島行我・日浦 勉 (北海道大学苫小牧演習林)


  7. クレーン     (1998年8月4日掲載,8月14日更新)
            福島行我・日浦 勉 (北海道大学苫小牧演習林)


  8. ツリータワーとウォークウェイ     (1998年8月26日掲載) 英語・画像 1.8MB
    English version only
            T. Inoue, T. Yumoto (Kyoto University), A.A. Hamid
            (Forest Department Sarawak), K. Ogino (Ehime University),
            L.H. Seng (Forest Department Sarawak)


  9. 気球 (センサーやトラップの設置)     (1998年10月15日掲載,12月10日更新)
    English version
            福山研二 (森林総合研究所北海道支所)


  10. ロープシステム(センサーやトラップの設置)     (1998年8月18日掲載)
            小池文人 (横浜国立大学環境情報学府)


  11. 用具店情報・ちょっとした工夫・情報源など

















<一般的な注意点>

  1. 樹木は個体によって樹形が違うので,一定の手順で登れるわけではなく常に工夫が必要.
  2. 予定通り進まない可能性があるので作業日数の見積もりには余裕をみておく.
  3. 疲労・二日酔いなどで集中力が低い場合は作業を行わない.
  4. 樹上で動けなくなったら十分な時間をかけて,おちついて脱出方法を考える.最後まであきらめない.


<ザイルを使った作業の注意点>
 さまざまな登り方をしている場合にも,安全確保のためにザイルを使うことが多くあります.一般的な注意点は登山の本に載っていますが,ここでは木登りに関係した注意点をあげておきます.
  1. 一本のザイルに体重をかけるときには11mmのものを使う.ザイル(ロープ)やカラビナなどの用具は必ず登山用品店の人(ヒト)用のものを使用し,ホームセンターなどの物品の荷揚げ用のものは使用しない.
  2. ザイルを使用する場合はなるべく高い枝にザイルをかけ,ザイルをかけたその枝には乗らず,それより低い枝に乗る.ザイルをかけた枝に乗ると,枝の反対側に転落する危険がある.
  3. アーチェリーなどでロープをかけて,はじめて登る時には双眼鏡などを使って懸かり方をチェックし,さらにユマールで1m程度あがって足が地面から離れた段階で体をゆすって,折れやすい細い枝を折ってしまっておくのもよい.(樹木保護のためには,破壊の少ない位置にロープをかけることを心がける)
  4. 2本以上の木や2ヶ所以上の太い枝にこれから登るザイルが同時にかかっている場合は木が互いに近づく方向にたわむため,登りきって体重をザイルから木の枝に移すときに,木の弾力によってザイルを引きずられることがあるので注意する.
  5. ザイルを木の枝の付け根のほうにかけると強い.枝をゆすったときにポコポコしていたり柔軟性が感じられない枝は太くても折れやすい.枯枝は絶対に危険.
  6. 各種のザイルや登高器の比較などがのっている参考書:Padgett, A. and Smith, B. 1987. On rope. National Speleological Society, Huntsville. ISBN 0-9615093-2-5.




International Canopy Network へのリンク
日本の林冠研究者のページへのリンク

石田清(森林総研北海道支所)
小池文人(横浜国立大学環境情報学府)
隅田明洋(北海道大学低温研究所)
関剛(森林総研東北支所)
日浦勉(北海道大学苫小牧演習林)
(以上あいうえお順)


このページを見て「もっと良い方法がある」とか,「別の情報を持っている」というような方がおられましたら,ぜひ情報をお寄せください.
連絡先: koikef@ynu.ac.jp