ツマアカスズメバチ

 

 

英名: Yellow-legged hornet, Asian black hornetなど

学名: Vespa velutina Lepeletier

原産地:  中国南部や台湾などを含む東南アジア.
韓国やヨーロッパで野生化

 

生態

 樹上や土中などに営巣する中形のスズメバチ.働き蜂の大きさはキイロスズメバチなどとほぼ同じ.ニホンミツバチ成虫を捕食するが,在来スズメバチ類に対する防御がツマアカスズメバチには有効に機能しないとの話もある.

 

情報源

対馬のツマアカスズメバチ

http://www.agr.kyushu-u.ac.jp/lab/ine/ueno/tsumaaka1.html

 

 

将来予測

 

個体や巣が発見される時期の予測結果.色の濃いところで早くから侵入すると予測された.

 

気候的な分布の限界は考慮していない.原産地は熱帯や亜熱帯など温暖な地域だが,移入先ではベルギーやドイツにも達するとのことで,原産地よりも広い気候帯で野生化できる可能性がある.

 

 

 

20181012日の予測.赤文字は既侵入)

現在も存続している野生化コロニー

 

個体や巣の発見

都道府県

予測
(相対値)

都道府県

予測
(相対値)

都道府県

予測
(相対値)

 

都道府県

予測

都道府県

予測

都道府県

予測

長崎

0.0

北海

30.9

鳥取

51.6

 

福岡

2012

高知

2025

埼玉

2040

福岡

10.1

岐阜

32.7

長野

54.0

 

沖縄

2013

岡山

2025

福島

2041

宮崎

10.2

三重

32.8

埼玉

54.1

 

宮崎

2016

京都

2027

栃木

2043

佐賀

13.3

山口

34.2

滋賀

57.8

 

長崎

2016

千葉

2027

群馬

2046

鹿児

13.9

兵庫

35

山梨

58.2

 

大分

2017

愛媛

2028

長野

2047

沖縄

15.8

京都

35.9

群馬

63.1

 

佐賀

2018

徳島

2029

新潟

2048

大分

16.6

神奈

38.1

宮城

70.2

 

鹿児

2019

静岡

2030

山梨

2049

香川

18.7

東京

40

新潟

77.8

 

兵庫

2019

東京

2031

岩手

2050

広島

19.8

茨城

40.1

山形

83.1

 

大阪

2022

神奈

2031

福井

2057

愛知

20.1

福島

40.6

福井

85.3

 

和歌

2023

奈良

2031

石川

2057

熊本

21.0

徳島

40.9

富山

87.1

 

広島

2023

岐阜

2034

宮城

2058

高知

21.9

静岡

41.2

岩手

87.8

 

香川

2023

三重

2035

富山

2059

千葉

22.3

奈良

48.4

石川

89.2

 

北海

2023

滋賀

2038

山形

2060

大阪

26.8

島根

48.7

青森

96.3

 

愛知

2023

茨城

2038

秋田

2060

和歌

28.1

愛媛

49.6

秋田

100

 

熊本

2023

鳥取

2039

青森

2066

岡山

28.6

栃木

50.1

 

 

 

山口

2025

島根

2039

 

 

 

概 況

 

1.     定着した個体群が長崎県の対馬に存在する.それ以外の地域では定着した個体群は存在しないと考えられるが,散発的な侵入が発見されている.

2.     現在のところ物資への混入によるものも含めた総合的な分布拡大速度や,気候的な分布の北限は不明である.

 

注意・警戒すべきこと

 

1.     早期発見・早期防除により飛び火状に侵入した個体群を根絶させ,分布拡大を遅らせることが重要である.

2.     これから九州各県や関西,瀬戸内地方などで発見される可能性があり,これらの地域では探索努力をかけるなどの警戒が望ましい.

 

 

掲載日: 20181012日 島嶼も含めることとした.

 

計算方法: 

・これまで知られている外来生物の分布拡大パターンの中から初期の分布拡大パターンがツマアカスズメバチに類似した種を抽出し,これを合成することで予測を行った.Koike, F. and Morimoto, N. 2018. Supervised forecasting of the range expansion of novel non-indigenous organisms: alien pest organisms and the 2009 H1N1 flu pandemic. Global Ecology and Biogeography 27: 991-1000. https://doi.org/10.1111/geb.12754
・計算には「みんなでGISを使用した.

予測計算,種特性の記載,概況,注意・警戒事項の記載者:  小池文人(横浜国大),既分布の外来生物の分布拡大データは森本信生(畜産草地研究所),昆虫情報処理研究会のゴケグモ類の情報センター,2009年新型インフルエンザ(A/H1N1)は厚生労働省による.

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