だれでもできる外来生物の分布拡大シミュレーション


日時: 3月17日 17:15-19:15

会場: 岩手県立大学
 〒020-0193 岩手県岩手郡滝沢村滝沢字巣子152-52
 日本生態学会 N会場(自由集会 W23)

企画者: 小池文人(横浜国大), 岩崎敬二(奈良大学)

参加費(生態学会大会の参加費):
 一般(生態学会の会員・非会員とも)10,000 円
 学生(生態学会の会員・非会員とも)7,000 円

近年は多くの重要な外来生物が野生化して分布拡大中であり,分布調査も盛んに行われています.このデータをもとに将来の地理的分布拡大を予測したり,また分布拡大を阻止するための戦略を立てるには分布拡大シミュレーションが必須です.しかし学会で発表を聞いたり論文を読むだけでは,フィールドの研究者にとっては敷居が高い面もありました.そこで生物の分布拡大シミュレーションの諸手法を解説し,またテストデータとソフトウェアを配布して実際に自分のパソコンを操作してシミュレーションを行う実習を企画しました.今後は多くの方が自分で調べたデータを使って自分で分布拡大予測を行うようになるのが望ましいと思われます.空間生態学の研究者のほか,環境コンサルタント勤務の方やアマチュア研究者,行政担当者の方の参加も歓迎します.

1.資源分布や個体群動態を含んだ詳細なモデル *藤田剛・宮下直(東京大学)
 3次メッシュ(約1km)を単位とし、出生、死亡、分散過程を組み込んだ格子モデルによる,さまざまな資源分布や駆除圧での分布拡大予測で,根絶事業の成功確率の計算も可能です.

2.在・不在データをもとにした簡単なモデル *小池文人(横浜国立大学)・森本信生(中央農業総合研究センター)・岩崎敬二(奈良大学)
 a.在・不在の空間地図をもとにした分散などによる分布拡大予測
  数年おきに調べた分布地図が2枚ある場合に使います.自然のメカニズムの他に新規の野生化(ペットなら人口密度に比例すると思われる)や人による運搬(船の物流など)などの要因を組み込むことができます.
 b.空間的な遠近関係や分布拡大のメカニズムを考慮せず多種の過去の分布拡大パターンから予測する方法
  自然のメカニズムだけでなく人間の活動によって分布拡大が起きているが,どんな運ばれ方をされているのか不明である場合に使います.


当日参加もできますが,事前に申し込まれた先着30名の方には机と電源コンセントを集会の主催者が確保します.なるべくフル充電したノートパソコンをご持参ください. 事前参加申込先:koikef@ynu.ac.jp