「論文を書こう塾」のおしらせ

今年も「論文を書こう塾」をはじめます.

時間と場所:
毎週金曜日16:15−17:45,1号館303室. 初回は5月15日

論文を書く作業は気合いが必要ですから,つい先延ばししてしまうこともあります.そこで毎週1回集まって論文を書く塾を開き,技術的な面とあわせて,着実に論文を書く習慣を身につけようと思います.

参加資格:
学年は問わない(博士,修士,学部生,卒業生,アマチュア)
データの解析が進んでいて,論文を書き始める段階にあるひとか,執筆中,改訂中のひと
  以前に「生態学研究技法道場」を履修済みであることが望ましい(必須ではない)
分野は生態学

持ち物:
自分のノートパソコン,必要な資料,辞書など

進め方(とりあえず):
  ・簡単な説明の後,各自が当日の目標(章など)を決めて論文作成にとりかかる
  ・完成した部分を指導教員が添削する
  ・各自次週の塾までの課題を決める
  ・とりあえず論文ができあがったら,皆で読み合わせを行い検討する
  ・結果として半年の受講で論文が完成する,はずである

注意点:
論文は学問上の主義主張を行うところでもあるので,主指導教官以外の学生の論文への添削は行いません.ただし参加して論文を書くことはでき,参加者相互の読み合わせなども行います. 今のところ正規の授業ではないので基本的に単位は出ません.


小池文人
環境情報学府,環境リスク学専攻
koikef@ynu.ac.jp


---------------------------------------------------------------------------
「論文を書こう塾」
2008年4月16日

学術論文とは
1.人類共通の知識の巨大なデータベースの,ひとつのレコード(記録の単位となるまとまり)である.
2.人類が存在する限り原則的に永久保存される.学術雑誌は普通の週刊誌と違って読み捨てにしてはいけない.
3.原則的に誰でも新しい雑誌を創刊して,誰でも論文を発表できる.科学的な手続きに則っていれば,どんな論文でも発表できる.しかしこのままではゴミのような情報(雑誌や論文)があふれてしまうので,専門家が相互に内容をチェックするシステムが発達した(雑誌のimpact factorによる引用ランキングや,論文の査読peer reviewなど).
4.学術論文は,普通は定期的に出版される学術雑誌の上で発表される.たまに単行本で出版されることもある.

なぜ論文を書くのか,どんなスタンスで書くのか
1.自分だけが知っていることを皆に知らせる.それによって学問を進歩させ,人類の福祉を推進する(基礎研究の自然の理解も文化的な福祉のひとつ).
2.皆に何を知らせるべきなのか,どんな情報があれば学問(社会も)が進歩できるのか,を考えながら書く.ジャーナリスト精神が必要.
3.自分のポイント稼ぎのために論文を書くのは良くない.(実際のところ大学院生では,論文3本で2年間PD採用と考えると,単純計算で論文1本あたり3百数十万円の生活費が得られる.バイトの時給としてはかなり高効率.大学院の短縮卒業や奨学金返還免除獲得の経済効果,RAへの採用も入れると学生時代の論文は500万円/本を超えるかもしれない... バイトするより論文を書いた方が儲かるのも事実)