はじめての論文の探し方について 1.自分の研究分野の国際的な一流の雑誌をひとつ選ぶ.    Journal of Ecology  EcologyとEcological monograph  Functional Ecology    Journal of Vegetation Science    Oikos Ecological Research   などが良いかもしれない. 2.その雑誌について,最近,10年前,20年前などのそれぞれ1年間の   論文全てについて,書誌情報(著者,出版年,論文表題,雑誌名,   巻号,ページ)と,およその内容を1から3行くらいにまとめたリスト   を作る.およその内容は,表題と要約(abstract),図表などを   見ると見当をつけやすい. 3.10年ごとのリストを見れば,研究の流れがどう進んだのかが   良くわかる. 4.そのなかで自分にとって興味のある(研究の役に立ちそうな)   論文を選ぶ.余裕があれば過去10年くらいさかのぼって,全部の   論文の表題くらいはチェックしたい.友人の研究の役に立ちそう   なものがあったら教えてあげよう.(共同で手分けしても良いかも) 5.その後は,新着雑誌は全て表題に目を通すようにする.   また総説(Review)と呼ばれる,研究状況を解説した論文も   便利である. 注意: 1.「自分は日本のブナ林を研究しているので,日本のブナの   論文だけ読んでいれば良い」というのではちゃんとした   研究者にはなれない.   世界の研究の流れを把握しておく必要がある. 2.自分ひとりが目を通すことができる範囲は限られている.   ゼミで情報を教えあうことによって,お互いに効果的な   情報収集ができる.ゼミの発表は周りのひとのためにお   こなう.(ゼミで自分の研究紹介がなければ,何を研究して   いるのかわからないので,論文の存在などの情報を教えて   あげることができない) -- Fumito Koike